骨董 買取の秘密ならここへ
中国などの新興市場にブランドが参入する際には、PR・広告活動が参考になると思います。
ブランドが非難される場合の多くは、「ブランドは単なるステータスシンボルであり、ブランド品を買う人は単にステータスを求めている」という主張に基づくものです。
Lの場合、特にロゴが目立ちますし、87年まではMのみの商品その柄を見ただけでことわかるので、そうした非難から逃れようがありませんでした。
そこで、私どもがとったコミュニケーション戦略は、Mの特性を前面に出す」でした。
第一にMという素材が持っている機能性を強調しました。
コーティングしたキャンパスは防水性に優れ、傷がつきにくく、汚れてもふき取れば簡単に落ちます。
男女、年齢を問わず、幅広い服装にも合います。
次に、Mという模様がデザインされた歴史的背景を説明しました。
MというLの定番となっている柄は、創業当初のグレーの無地や縦縞、ダミエを経て、デザインのなかにはっきりとLのロゴを組み込むことでデザインそのものが商標登録できるように考案された画期的なものだったのです。
星と花のモチーフが組み合わされたこの柄が100年以上前に考案されたものであるということも、いわゆるブランドブームに便乗してできたデザインではないという意味で、Lの強さだといえるでしょう。
このステータスシンボルのように思われる模様は、実は、偽物防止という商標を守る戦いからデザインされたものなのです。
「堅牢な約束」は、購入されたトランクごとに、世界にひとつだけのキーをお客様に渡し、それを登録するサービスを行っていることを知っていただくことで、お客様とのあいだの信頼関係を約束するものです。
複数のトランクをお持ちのお客様がひとつの鍵ですべてのトランクの開聞ができるように、鍵番号を統一し、その番号を台帳へ登録しています。
鍵のレジスターは、創業以来続けられています。
実際、夏に南仏の空港などに行くと、動中の人たちを大勢見かけます。
空港内の荷物を受け取る場所では、どれが自分のトランクかわからなくなることもあるわけで、イニシャルには実用的な価値があるのです。
2000年に入ると、ポルテと靴の広告が世界共通の広告として登場します。
特に「7つの大罪」をテーマにしたシリーズは、そのテーマのおもしろさとエキセントリックな表現が話題を呼びました。
その一方で、日本独自の信頼構築広告を新しいテーマで出すなど、日本の状況と変化に対応するような広告づくりを常に心がけてきました。
日本発の広告では、特に、恒久的価値とファッションとのあいだの矛盾を乗り越えるものとなるように意識してきました。
リアル・ブランドの成功は、「変化しない価値」と「変化する時代に適合するファッション性」とを持ち合わせるという矛盾をいかにして克服するかにかかっていると思います。
日本人は品質にこだわる創業以来、鞄職人としてのクラフツマンシップの誇りにかけ、質の高い製品をつくることに心を砕いてきたLですが、日本で販売するようになってから、さらに品質は向上したのではないかと思います。
よく見ないとわからないような小さな傷ひとつでも不良品と見なされる日本市場では、不良品の処理が、よく問題となりました。
日本でビジネスを立ち上げた最初の10年くらいは「こんなレベルでは日本でサビヱの神話化多様な顧客サービス特に、は不良品だ」と言っては、よくパリへ返品していました。
しかし、「ファスナーが逆向きについている」といった理由で商品をパリに送っても「それなら左利きの人に売ればいいではないか」、「縫い目が曲がっている」と言うと「それは手でやっているからだ。
パリだったら、これでも店頭で売れる」といった具合で、なかなか理解されませんでした。
「だったら、パリで売ってください」と言って、一度、パリへ全部返したこともありました。
さすがにそのときは彼らの誇りも傷ついたのではないでしょうか。
日本人は神経質すぎると言われたこともありました。
しかし、世界で一番、品質にこだわる人たちではないかと思います。
市場や文化の違いに対する理解を求めて、たびたび膨大な量のテレックスを取締役会と株主のメンバー全員(当時の株主はV家のファミリーでした)に送るという努力を続けていました。
長いテレックスは受信中にぐるぐる巻きの状態になるため、パリでは「また、日本からマキガミ(巻紙)が来た」と評判になっていたようです。
こうした説得と熱意によって、やっとのことで、パリの品質管理体制の改革へとこぎつけることができました。
お客様の期待は決して裏切ることがあってはいけません。
期待していただけるからこそ、再びお客様として来店していただけるのです。
商品に価値を見出すほどに、お客様の期待は高まります。
もし壊れたりしたら、すぐに不満へとつながります。
「壊れないと聞いていたのに」「壊れないと思って使っていたのに」と。
そこで、リペア(修理)サービスを充実して、この神話となった評判を「とても丈夫ではありますが、使いつづければ壊れることもありますよ。
でも修理するいつまでも使えます」と変えることで、ように努めました。
実際、何年も毎日使えば、布地が擦り切れてきます。
永遠に壊れないというのは無理ですが、修理すれば使いつづけることができます。
いただけるように、リペアサービスを充実することが必要なのです。
そもそもお客様がなにも期待していなければ、壊れても修理に持ってくることもないでしょうし、壊れて捨ててしまうのなら、リペアサービスを拡充する必要はありません。
お客様からの期待度が高かったゆえに、リペアサービスの充実が、パンの新たな努力目標となりました。
日本に最初の店舗がオープンして間もなく、国内でも修理ができる体制づくりに着手しました。
急逮、国内で優秀な職人を探し、パリで研修を受けさせました。
必要な部品はすべてパリから取り寄せました。
細かな部品も多く、フランス語の呼び名も特殊で、部品の発注や仕分けにはたいへん苦労しました。
新製品が出た場合には、発売前の開発段階から修理の方法や部品についても準備しておきます。
開発の段階からリペアの部品の在庫を用意しておく必要があるからです。
また、修理の際には、同じ縫い目に合わせて縫い合わせていかなければなりません。
縫ですから、斬新なデザインであればあるほど、先々に修理するときのことも考えて、製品開発しておくことが重要です。
20年くらい前には、製品の種類が、サイズや色も含めて500くらいしかありません。
これは、通常のファッションブランドに比べ、かなり少ないといえます。
普通なら5000くらいはあるのではないでしょうか。
しかも、シーズンごとに新製品が出てきます。
なかには製造中止になった商品もありますが、そうした古いモデルが少し新しく、モダンな形になってリサイクルされるものもあります。
1960年代、70年代のファッションが繰り返し流行ることもありますが、共通した基盤を持っていることが重要です。
当初より取り組んできたリペアサービスの充実は、売上増に伴って規模も大きくなり、1993年には世界に先駆けて、店舗とは別にリペア専門のサービスセンターを設けるまでになりました。
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